三度の飯と、考えごと

小説、ボルダリング、コーヒー、農業。

農家は減っていく…のではなく、減らさなければいけない

農業にたずさわる仕事に就いてから、農家さんの高齢化減少については頭を悩ませていました。

 

 

「マネジメント」で有名なP・F・ドラッカーがこんなことを言っています。

 

製造業の人口比率を1/4から1/10にしなければ、知識時代にはついていけない。

 

文章はバリバリ変えてますが、2002年に発刊された「ネクスト・ソサイエティ」に書かれていました。

 

1/4という数字は当時の日本の、工場など製造に携わる人々の職業人口比率。

 

知識時代というのは、今のインターネット時代、情報化社会のこと。

 

これ、製造業の従事者は減っていくだろう、という未来予想ではないんですね。

 

減らさなければいけない、とドラッカー先生は言ってるんです。

 

 

 

第一次産業にも同じことが言えるのでは、と思います。

 

水田がある景色は大好きです。

 

仕事柄、山奥にある田んぼを見に行ったりしますが、平場にあり広くて効率的に稲を育てられる田んぼよりも、山の中にある田んぼのほうが景色としては美しいと思います。

 

もちろん平場の大きい田んぼもキレイですけどね。

 

ですが、産業として考えると効率化を求めなければなりません。

 

山奥の田んぼなんて捨てるべきです。

 

農業が、大規模化、効率化に向くのは自然かつ最適な流れだと思います。

 

これらをふまえ、ドラッカー先生の考えを借りあえて刺激的な表現を使うと、農家は減らさなきゃいけない。と言えます。

 

今まで農業分野にいた人材を他の分野に回さなければいけない、という意味です。

 

なので、農家が減っているという現状は、一見良くないことのようですが、日本にとっては、そうすべきことなのです。

 

個人的には、山奥の田んぼが消え、職人気質の農家さんが減るのは残念なことですけどね。

 

なのでこの先、僕やっている仕事は必要じゃなくなるかもしれません。

 

それはしょうがないことだと思います。

 

いろいろな仕事が消え、また新しい仕事ができるのは、歴史の自然な流れです。

 

20年後、転職はしていなくても全く別の仕事しているかもしれませんね。