三度の飯と、考えごと

小説、ボルダリング、コーヒー、農業。

累計発行部数1300万部以上!小説家 森博嗣のヒット戦略


速筆、ヒット作連発で有名な森博嗣さん 

 

「すべてがFになる」シリーズが有名ですね。

 

作風は、理系ミステリとよく言われています。

 

森先生は、大学の元助教授で建築を専門にしていましたが、コンピュータにも詳しい。

 

作品の中にも、その知識はふんだんに盛り込まれていて、密室ができる過程も、その知識をフルに活用しています。

 

小説を読んでるとわかりますが、とにかく頭がいいんですね。

 


小説を書くにあたって戦略があったそうです。

 

まじかっけぇ戦略をいくつか紹介します。

 

 

効率を考えて、シリーズものにした

 

単発ものだと、作品ごとに世界が閉じてしまって、次の作品をつくるとき、一から考えなければいけません。

 

シリーズにすれば、キャラや作品の方向性など、基礎の部分は一度考えればいいですし、読者としても一作目でそれらを把握することができます。

 

シリーズにしながら、作品ごとでも楽しめるような工夫は施してるそうですが。

 

なので、デビュー作はシリーズものの1作目です。

 

その後もシリーズものが多いです。

 


シリーズを追うごとにだんだん面白くしている

 

デビュー作は「すべてがFになる」ですが、これは処女作から4作品目なんです。

 

森先生の戦略では、一作目でスタンダードな作品でデビューし、2作目で少しひねった作品、3作目で個性を出していき、4作目でピークを持ってくる。という戦略を立てていたそうです。

 

一作目でトップギアの作品で、2作目でガッカリするパターンを避けたかったそうです。

 

まず、そうやって調整できるのが超人的ですよね。

 

出版社に作品を持ち込んだとき、4作目の「すべてがFになる」を書いてる最中だったんそうです。

 

編集者が「だんだん面白くなってね?」って気づき、まだ書き終わってない「すべてがFになる」をデビュー作にしようとなったそうです。

 

森先生の戦略は崩れましたが、後に、「まだ書いてない作品をデビュー作にするなんて、慧眼だった」と編集者を評価しています。

 

 

ネタバレOKの作品をつくる

 

森先生がデビューした当時、インターネットが普及しだした時期なんです。

 

昔よりもネタバレが容易になっちゃったんですね。

 

ネタバレで作品が魅力が損なわれる作品であれば、売れない!

 

ならば、ネタバレしても大丈夫、もう一度読みたくなる作品を作ればいい!

 

・「結論をしっかりと書かない」結末

 

・作品内に散りばめられた答えのない謎

 

そうすると、「他の人はどう思ってるんだろう」と読者が検索する。

 

また、自分なりの解答を公開する読者も出てくる。

 

それが話題を呼び、また売れる。

 

ビジネスモデルの一種ですよね。

 

相変わらず狙ってできるのがすごい。

 

今だったら、思いつきそうなもんですが、インターネットが出だした当時にこれに気づいて対応したのは、流石ですよね。

 

 

 

最後に、今だから楽しめることがあります。

 

たまーにですが。

 

「すべてがFになる」が刊行されたのは、1996年。今から20年以上前。

 

当時の技術水準から、小説内で未来予想をしてる描写があります。

 

それは未来の社会であったり、未来の技術であったり。

 

だいたい当たってるんですね。

 

かっけえ。

 


僕はもう、森作品というか、作品から滲んで見える森先生の脳みそが好きなんです。

 

思考回路に興奮するんです 笑

 


森先生は、仕事なんかしないで、ずっと工作していたいんですって。

 

小説は一度生み出してしまえば、金になる。

 

ヒットを出しまくった今は、大学を辞め、編集者との付き合いで数冊本を出す程度。

 

それでも、筆が速く多作 笑

 

ちなみに処女作であり2作目「冷たい密室と博士たち」は二週間で書き上げたそうです。

 

バケモノかよ!

 

大好きな森博嗣の話題はまだまだ尽きない…

 

 

小説家になる上での森先生の考えはこの本で紹介されています。戦略もふんだん↓

 

【小説家という職業】

 

 

デビュー作はこちら↓

 

【すべてがFになる】

 

 

処女作もどうぞ↓

 

【冷たい密室と博士たち】