第23回長塚節文学賞 優秀賞 作品公開
令和2年12月17日(木)
久しぶりの残業を終え、アパートに着く。ポストにこんな封筒があった。
「もう入選作品集がくる頃だっけ。いや、受賞したか?でも、なんの連絡もないし…」
二度目の応募だった。
車のエンジンはつけっぱ。荷物(訳あって大豆を50kgほど積んでいた笑)を部屋に運び入れるために鍵だけを開けにきたのだが、先に開けてみると…
【優秀賞】
優秀賞ってことは、一番!?ではないな…。でも、久しぶりの、というか4年ぶり二度目の何か受賞。
うれしい!
こういうのは電話がくるもんだと思っていたのでびっくりした。
授賞式はコロナにより中止。
何かを受賞した暁には主催者に旅費をせびって参加し、ついでに一人旅するぞーなんて思ってたけど、それは叶わなかった。
封筒には他に、僕が送った原稿のコピーと、それをデータで読み取ったと思われる別原稿。
別原稿には、修正箇所を示す付箋が貼ってあった。
色々な文学賞に応募する際、規定通りに印刷するとくっそ見にくい原稿になったりして、どうやって読むんだろうって思ったことがあった。
もしかすると、それを読み込んでデータ変換後良いようにしてるのかもね。
それにしても、最低20回は推敲してるのに、「機械」を「機会」と書いていたり。
目を皿にして読んだはずなんだがなー。
作品について
今回の受賞作「巣立ち」は処女作の次作、2017年に書いた二作目なのである。
処女作は、あきたの文芸を受賞した「無理です」
この二作を書いた当時は、比喩ってのがまじで意味分かんなかった。
それに加えその時期、丸山健二氏の初期の作風に憧れていて、この二作品は比喩ゼロに近い。
あと、谷崎潤一郎の「文章読本」の影響もあり、一文一文がスパッスパと短かった。
その後の数年で、いろいろな作品で試行錯誤を繰り返し、比喩の使い方もなんとなく理解し、文体の変化もあった。
そして、「巣立ち」の文体を変え、比喩を足し、クライマックスの手直しをした。
クライマックスの直しが効いたかなと思う。
文体は分からんが、比喩はまだ下手だもんね。
いずれにせよ、2020年に実績を残せてよかった。
状況は変わってないのに、今年本命の小島信夫文学賞に応募した「クライ!マー!」にも希望が見えてきた。
発表が令和3年5月なので、3~4月くらいまではワクワクして待ってようかな。
令和3年2月19日(金)
賞状、冊子、記念品が届きました。
記念品は「第23回長塚節文学賞」と刻印された高そうなボールペンでした。
追記 第24回長塚節文学賞
次こそは大賞!!
追記② 作品公開・傾向分析と対策に
冊子購入の手続きが若干面倒だったため、せっかく受賞したのに読んでもらえる機会が少ないのを残念に思っていましたが、常総市教育委員会から使用許可書を発行いただくことで、ネットにアップしてもいいようです。
次席の賞ではありますが、是非、傾向分析にお使いください。