嘘を見抜いてるだけじゃ騙される! 情報リテラシーの話
いつの時代でもエセ科学は流行るものです。
小学生の僕はマイナスイオンの癒し効果を信じていました。
ちょっと前に流行った水素水のときは、もう大人だったので騙されませんでしたが、まわりでは本気で信じている人もいましたね。
エセ科学は”嘘”ですが、本当のことを言っていても、提示の仕方によっては間違った方向に誘導されることもあります。
幸福物質として知られるセロトニン。
①セロトニンが分泌されると幸せになります。
②体内のセロトニンの9割は腸で生成されます。
③腸内環境を良くするとセロトニンが生成されます。
この3つの情報は全て本当のことです。
たとえばこの3つの情報を提示したあとに、腸内環境を良くする方法論に移っていく書籍なんていかにもありそうじゃないですか。
ですが、腸内環境を改善しセロトニンを大量に生成したところで幸せになることはできません。
なぜなら腸で生成されたセロトニンが脳に行きつくことはないからです。
もう一度、さっきの3つの情報を見てください。
一つ一つを見ると決して嘘ではありませんが、間違った方向に受け手を誘導しているのがわかりますね。
情報の真意を探るという情報リテラシーよりも、1段階上がったリテラシーが求められる世の中になってきています。
インターネットの情報は信じられない。
本に書いてあること以外は信じないぞ。
ところが、本にも平気で嘘が書かれています。
本は広告と違って嘘を書いても法的には咎められません。
正しい情報を受け取たいだけなのに、色々と疲れてしまいますね。
1番楽なのは信頼できる情報を探す、のではなく信頼できる発信者を探すことです。
僕の場合、メンタリストDaiGoさんの言うことはソースを調べることなく、鵜呑みにします。
もしもDaiGoさんが悪意を持って情報を操作したとすれば、このブログにも嘘が蔓延し、皆さんにも悪い影響が出てしまいますね。
…って記事を書く予定でした。
事実確認のために、記事を書いたあとに色々と調べてみると、この記事で警告したのと似たようなプロセスで僕もミスってました。
①セロトニンが分泌されると幸せになります。
②体内のセロトニンの9割は腸で生成されます。
③腸内環境を良くするとセロトニンが生成されます。
④腸で生成されたセロトニンが脳へ影響を与えることはない
この4つとも本当のことです。
ですが、もう一つ、知っておかなければいけないことがありました。
⑤腸内環境が脳のセロトニン生成に影響している。
つまり、腸内環境を整えると、脳内セロトニンも増える。
でも、腸で生成されたセロトニンが直接、脳に届くわけではない。
⑤を知らない世のブロガー達が①、②、③の情報だけを提示して話を進めてるのをよく見るもんだから、④を知っていて⑤を知らない僕には嘘に見えてしまったんですね。
僕の不勉強のせいであやうく誤った情報を皆さんに伝えてしまうところでした。
情報リテラシーっていうか、単純な知識不足でしたね。
すみません。